公開日:
セラピストのあるある12選!思わずうなずきたくなる経験と向いている人の特徴を紹介
「セラピストの仕事は忙しくて大変だと聞いて、少し心配になった」
「セラピストに憧れているからこそ、よくある悩みやつらい点などを理解した上で検討したい」
上記のような悩みや不安に対処するためには、多くの現役セラピストが抱いている「あるある」を参考にするとよいでしょう。
セラピストの仕事内容や条件などは職場や担当するお客様によって異なるものの、共通する苦労も少なくないためです。
一方、苦労があるからこそやりがいもあります。
そこで今回は、セラピストのお悩みとやりがい、それぞれの「あるある」を6つずつご紹介します。
セラピストの仕事に興味がある人や、セラピストの労働環境や悩みを知りたい人はぜひ参考にしてください。
セラピストってどんな仕事?
セラピストの悩みややりがいの「あるある」を理解するためには、まずセラピストの仕事内容を具体的にイメージすることが重要です。
セラピストが対応する範囲は幅広いため、特にセラピストを志している方や特定のジャンルで活躍している方は、どのような種類のセラピストがあるのかを理解しておきましょう。
セラピストの仕事は幅広く「美容・リラクゼーション系」「医療・健康系」「心理系」などがあります。
種類 | 職種 |
---|---|
美容・リラクゼーション系 | リラクゼーションセラピスト |
医療・健康系 | 理学療法士 |
心理系 | 公認心理師 |
セラピストの種類によって、必要とされる知識や技術は異なります。
しかし、すべての種類に共通しているのは、セラピストはお客様や来院される方の心身を癒やす役割が求められているということです。
そして、全ての種類に共通してみられる「あるある」があるため、悩みや不安を明確にするために把握すべき共通のポイントがあります。
セラピストの仕事について、もう少し知りたいという方は、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
▷セラピストとは?職種ごとに国家資格・民間資格や仕事内容、目指す方法を解説【専門家監修】
ここが大変!セラピストのお悩みあるある6選
セラピストの仕事での悩みや不安の解消のきっかけとなるために、セラピストが抱きがちなお悩みの「あるある」を6つご紹介します。
- 腰痛や腱鞘炎に悩まされる
- 精神的に疲れやすい場面がある可能性がある
- 決まった時間に休憩が取りづらい
- 世間の休みが仕事になることが多い
- 指名予約が入るとシフトが直前に変わることがある
- 新人時代の給料は低い場合もある
これらの悩みや不安について悩むセラピストが多い一方で、対処法もあります。
多くのセラピストがどのようなことで悩んでいるのか共感したり想像したりしながら、解消のためのきっかけとしていただけたら幸いです。
セラピストが退職してしまう原因については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
▷セラピストはやめとけと言われてしまう理由とは?セラピストに多い退職理由や転職活動について解説
1. 腰痛や腱鞘炎に悩まされる
セラピスト「あるある」の悩みの1つが、腰痛や腱鞘炎です。
美容・リラクゼーション系や医療・健康系のセラピストの場合、腰をかがめた状態で長時間施術するため、腰痛に悩まされる人が多くいます。
また手技の際は、指先に力を入れたり腕全体の力を使ったりするために腱鞘炎になったり、親指に常に力を入れて酷使するあまりに、指が反ってしまったりする人もいるようです。
腰痛や腱鞘炎の一般的な対処法は、整形外科や整体院などでの治療やケアです。
セラピストの場合は、勤務先で同僚のセラピストなどから施術を受けることもできます。
痛みがひどくなると日常生活にもストレスを感じるほか、仕事にも支障が生じかねないため、早めの対処が望まれます。
2. 精神的に疲れやすい場面がある可能性がある
多くのお客様と接するのは、肉体的だけでなく精神的な疲れにもつながります。
セラピストを頼ってくる方は、もともと心身に何かしらの悩みを抱えていたり、不調や疲れを感じたりしている方が多い傾向です。
施術をしたり、話を聞いたりしている間に、自分自身まで精神的に疲れを感じてしまうセラピストも少なくありません。
さらに、お客様にもさまざまな方がいるため、ときにはしつこく言い寄られたり、施術が痛すぎると直接苦情を受けたりすることもあります。
そのようなときにも、精神的に疲れてしまう場合もあるでしょう。
お客様の話を聞いて共感する力や、何をしてほしいと思っているかを察する力はセラピストには重要な能力です。
しかし自分自身も疲れてしまわないよう、気持ちを切り替えられるタフさを身に付けられるようにしたいものです。
趣味をもったり、話を聞いてもらえる仲間がいたりするとリフレッシュできるでしょう。
3. 決まった時間に休憩が取りづらい
セラピストは、飛び込み客が入ったり、予定の施術が長引いてしまったりなど多忙なことも多く、決まった時間に休憩を取りにくい傾向があります。
まとまった休憩時間が取りづらいときなど、短時間で食事を済ませなくてはならない場合もあるでしょう。
さらに予約が混みあっている際は、トイレに行くことすら難しいのもあり、施術の隙をみて急いで行かなければならない日もあります。
まとまった休憩が取りにくいときは、30分を2回など細かく休憩を取るようにする、食事は簡単につまみやすい物にするなど、工夫しているセラピストが多いようです。
4. 世間の休みが仕事になることが多い
サービス業あるあるの1つである「世間が休みを取っている土日や祝日に休みが取りづらい」「大型の連休が取りにくい」などは、セラピストにも当てはまることが多いです。
友人・恋人・家族に会う時間が調整しづらかったり、連休としてまとまった休みが取りにくかったりすることで悩む人もいるでしょう。
確かに接客業である以上、ついて回る問題ではありますが、休み自体が取れないわけではありません。
むしろ世間が仕事をしているときに休めることで、市役所や病院へも行きやすい、土日に混みがちなアミューズメントパークなども混雑を避けられる、などのメリットが得られます。
休みの取り方や使い方については考え方次第ですが、有意義な使い方を工夫することで生活の満足度を高められるでしょう。
5. 指名予約が入るとシフトが直前に変わることがある
セラピストの働き方は予約や当日のお客様対応の状況に左右されやすく、直前にシフトが変更になるケースがあることもセラピストあるあるの1つです。
具体的な状況としては、以下の場面があります。
- お客様から直前に予約が入ることで休みが変更になる
- 当日の施術中に、お客様がオプションを追加したことで残業が発生する
- 同僚が担当するお客様の予約変更によるスケジュール調整のため、急にシフトが変更になる
確かにお客様の予約は非常に重要ですが、店舗のスタッフ同士で協力して、場合によっては補い合うこともできるでしょう。
体力的にしんどいと感じたときやプライベートで外せない用事があるときなどは、上司などに正直に話して、対処法を相談するのも重要です。
6. 新人時代の給料は低い場合もある
サロンで働くセラピストあるあるが、新人のうちは給料が低い場合があることです。
セラピストの働くサロンで取られている給与体系の多くは、基本給+歩合給です。
お客様からの指名が多ければそれだけ歩合給も多くなり、収入は増えていきます。
しかし、新人で経験・スキルともに未熟で施術もまだ満足にできないような状態では、指名を取るのは難しく、歩合給がほとんどもらえない場合も考えられます。
少ないお給料ではやっていけないと、心が折れてしまう人もいるかもしれませんが、努力次第でお給料を上げていくのは可能です。
具体的には、丁寧な接客を心がけたり、スキルアップを目指してセミナーに参加したりするなど、手軽にできることからであればスムーズに対策できます。
セラピストの収入については、以下の記事で詳しく解説しています。
▷セラピストの平均年収はどれくらい?仕事内容や給料を上げる方法
やっててよかった!セラピストのやりがいあるある6選
セラピストの「あるある」は、悩みや不安などの面だけでなく、やりがいの面にも見られます。
仕事のよい部分にもフォーカスすることで、より前向きな気持ちで日常の業務に励んだり、セラピストへの憧れが強くなったりするでしょう。
この章で紹介するやりがい「あるある」は以下の6つです。
- 自分自身の美意識が高まる
- 健康に関する情報に敏感になる
- お客様からのお話を聞いて楽しむ
- お客様からの感謝の言葉が何よりも嬉しい
- 疲れで体が凝り固まった状態の人を見抜くことができる
- お客様だけでなく、友人や家族の助けになる
1. 自分自身の美意識が高まる
人を癒やすセラピストは、自分自身の心身のケアに対する意識が高まり、しっかりメンテナンスできるようになります。
自分自身が疲れていては思うような施術ができず、お客様を癒やすことができません。
お客様に信頼していただきリラックスして施術を受けていただくためにも、手や指先・爪などの身だしなみにも気を配る必要があります。
定期的に自分自身もメンテナンスすることで、体調の変化に気づきやすくなり、心身を大切にできるでしょう。
2. 健康に関する情報に敏感になる
健康に関する情報に敏感になり、プライベートでもテレビや雑誌の健康情報などに敏感になってしまうのもセラピストあるあるの1つです。
つまり、日常生活が仕事の一部となってしまうほど、健康や癒やしは奥が深いジャンルであるということです。
仕事に関することを無意識に考えてしまうセラピストが多いということは、セラピストの仕事がそれだけやりがいに満ちていることの証しでもあります。
さらに健康に関する情報は、セラピーの知識や施術中のお客様との会話で役立つと同時に、自分自身や周りの人の健康に役立つでしょう。
3. お客様からのお話を聞いて楽しむ
セラピストは、お客様からさまざまな話を聞いて楽しんでいます。
初めてのお客様は、カウンセリングや施術中の痛みの有無などを伺うことが多いものの、常連のお客様とは、さまざまな話題で盛り上がることもあります。
さらにお客様の趣味や好きなドラマ・映画などの話がきっかけで、自分自身も趣味を始めてみた、ドラマにはまってしまったというセラピストもいるでしょう。
お客様の満足度を高めて再来店につながるようにたくさんお話をしたり、自分の知識を広げたりするのは、セラピストにとって大きなやりがいになります。
4. お客様からの感謝の言葉が何よりも嬉しい
セラピスト最大のやりがいは、やはりお客様に喜んでいただくことです。
来店時よりもスッキリした表情のお客様の顔を見れば、少しは役に立てたのだと分かり、モチベーションも上がります。
とくに、悩みや不調が改善され、お客様から感謝の言葉をいただけたときは、疲れも吹き飛ぶほどの満足感が得られるでしょう。
喜んでいただけるからこそ、さまざまな悩みを抱えながらも、セラピストの仕事を続けていけます。
喜んでいただければリピーターになっていただけるチャンスも増えます。
お客様の満足度が高まるほど、結果的に自身の給料も上がっていく可能性が高まるでしょう。
5. 疲れで体が凝り固まった状態の人を見抜くことができる
経験豊富なセラピストになってくると「あの人は、肩が凝っているようだ」「腰痛もちかもしれない」など、相手の健康状態を見抜ける人も出てきます。
それができるのは、多くのお客様の体つきや体の不調、凝りなどを見てきたからこそです。
さらに、相手の状態から、自分だったらどのような施術をしたいかなど、つい施術方法を考えてしまう人もいるようです。
この特技は、プライベートでも役立つことがあります。
友人とのランチや飲み会の席で、相手の凝っている部分を言い当てられれば、話も盛り上がるでしょう。
6. お客様だけでなく、友人や家族の助けになる
セラピストとして身に付けた知識や技術は、来店されるお客様だけでなく、友人や家族にも役立てられます。
実家に帰省した際に、両親や祖父母などに施術してあげれば、何よりの親孝行になります。
頻繁に帰省できない人でも、心身ともに癒やしてあげられるでしょう。
自分自身も、喜んでもらえてモチベーションが上がります。
また、友人や知人から、身体や健康に関する相談を受けやすいのもセラピストあるあるです。
相談に乗った結果、お客様として来店してもらえるケースもあるでしょう。
セラピストに向いている人とは?
セラピストの悩み・不安とやりがいの「あるある」だけでは、セラピストとしての仕事を継続するかどうか、将来志すべきかどうかについて判断しづらいケースもあるでしょう。
そのような方に向けて、この章ではセラピストに向いている人の特徴や傾向をご紹介します。
人と触れ合うのが好きな人
人と触れ合うのが好きな人は、セラピスト向きです。
セラピストは、黙って施術するだけでなく、お客様にカウンセリングをして希望を聞きだしたり、雑談でその場を和ませたりするのも仕事の1つです。
そのため、人の話を聞くのが好きな人や人と接するのが好きな人に向いています。
親身になって話ができれば、お客様との信頼関係も生まれ、リピーターとして長くお付き合いできる可能性も高まるでしょう。
心身ともに健康である人
心身ともに健康である人は、セラピストに向いています。
セラピストあるあるのなかには、世間の休みにあわせて休みが取れなかったり、シフトが急に変更になったりするなどがありますが、そのようなイレギュラーな場面でも落ち着いた的確な対応がセラピストには求められます。
心身ともに疲れたお客様を癒やす仕事だからこそ、セラピスト自身が心身ともに健康であることが大切です。
技術的にも精神的にも安定したセラピストは、お客様からの信頼も高まるでしょう。
勉強熱心な人
勉強熱心な人は、セラピストに向いています。
多くのセラピストが、日常生活のなかでも健康に関する情報を無意識的に取得している点からも見られるとおり、セラピーはとても学ぶ点の多い分野です。
また、健康に関しては常に新しい事実や常識が発見され情報がアップデートされるため、セラピストが知識をアップデートし続けることも重要です。
知識を増やしスキルを身に付けることで、お客様から信頼を得られ、結果的に収入アップにつながる場合もあるでしょう。
セラピストに関する知識は、独学・資格学習・セミナーなどさまざまな情報で取得できます。
資格の取得は、仕事の幅を広げるためにも役立つため、積極的に取り組むとよいでしょう。
まとめ
セラピストには、さまざまな悩みややりがいの「あるある」があります。
多くのお客様と接するため、心身ともに疲弊してしまう場合があるかもしれませんが、それ以上に喜んでいただいたときの達成感もひとしおです。
人を癒やす仕事だからこそ、自分自身も気遣いながら、成長できるとよいでしょう。
やりがいの多いセラピストの仕事に興味のある人は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
監修者:樋口 直彦
整形外科医
医療法人藍整会 なか整形外科(理事長)
帝京大学医学部卒業後、いくつかの病院で勤務し、院長を経験後、2021年1月に医療法人藍整会 なか整形外科の理事長に就任。
バレーボールVリーグのサントリーサンバーズのチームドクターも務める。骨折治療をはじめ関節外科、スポーツ整形外科を専門に治療。
クリニック運営にICTを推進し、お待たせすることない診療が信条。
監修者:秋田 繁樹
特定社会保険労務士
社会保険労務士法人 秋田国際人事総研
2004年に秋田社会保険労務士事務所として開業。スタートアップをはじめ中小企業の就業規則の作成や労働トラブルの予防や解決のためアドバイスを行っています。