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ネイリストの髪型は自由? 注意点やおすすめのヘアスタイル・アレンジを紹介
ネイリストの仕事には髪型に厳しい規定などがない場合が多いです。注意しなければならない点はあるものの、比較的自由なヘアスタイルやアレンジもできます。
この記事では、ネイリストの髪型に関する注意点やチェックすべきポイントしつつ、おすすめの髪型、アレンジ方法も紹介します。
ネイリストの髪形は自由! ただし守りたい注意点がある
ネイリストの仕事には、基本的に髪型の制限はありません。ただし、お客様に不快感を与えないためにも、髪の毛が落ちない髪型や清潔感のある髪型にするなどの注意が必要です。
お客様に不快感を与えないヘアスタイルであること
ネイリストの仕事は接客業のため、お客様に不快感を与えないヘアスタイルが前提です。お辞儀をしたときやネイルの施術中などに、髪が顔にかかるヘアスタイルだと、お客様が不快に感じる場合があります。長い前髪が目にかかってしまうヘアスタイルも相手に不快感を与えやすいことから、髪が邪魔にならないように留めたりまとめたりするヘアスタイルがおすすめです。
また、華美なヘアスタイル、奇抜なヘアスタイルなども、お客様の年代によっては不快感につながる恐れもあります。派手なヘアアクセサリーや茶髪などを禁止しているサロンもあり、勤務先によっては落ち着きのあるヘアスタイルが求められます。自由度が高いとはいえ、仕事中と考えて、マナーやエチケットに反しない常識的なヘアスタイルに整えることが大切です。
髪の毛が落ちてこないようにする
不快感を与えるヘアスタイルにも関連していますが、お辞儀の際に髪が顔にかかるヘアスタイルは望ましくありません。ネイルアートは、お客様ごとにネイルの道具や手を消毒して清潔な状態で行います。施術の最中に髪の毛を触った場合にも、手を消毒しなければなりません。そのため、髪の毛が邪魔になるヘアスタイルはNGです。
また、ネイルの施術中には、手元を見るために下を向いたり、細かい作業に集中したりします。施術中に髪が落ちてしまうと、作業の邪魔です。さらに落ちた髪の毛がお客様の手に触れることで、不快感を与えかねません。施術中の動きやすさなども考慮して、邪魔になりそうな髪の毛は束ねるかピンで留めましょう。
清潔感のある髪型にする
お客様と接するネイリストの仕事では、清潔感のあるヘアスタイルが求められます。髪が乱れている、髪が傷んでボサボサになっている、髪にフケがついているなどの状態は、お客様に清潔感のある印象を与えられません。手入れがされていない傷んだ髪よりも、ツヤ、コシのある美しい髪の方が清潔なイメージにつながります。
清潔感のある髪を手に入れるためには、定期的にトリートメントを行うなどの手入れも大切です。髪を整える際には、整髪料を使用するのもおすすめです。施術中に髪型のくずれを気にして触るのは、衛生面で問題がある上、お客様から悪印象をもたれるリスクもあります。
手入れをした髪をきちんとまとめることで清潔感をアピールでき、お客様からの好印象にもつながります。
ネイリストの髪型・ヘアスタイルのチェックポイント
ネイリストにはお客様の要望に応えるための技術力も必要ですが、サロンの看板としての役割も求められます。特に寝ぐせがついている、髪がボサボサになっている、フケや汚れがついているといった状態での接客では、サロンへの信用も揺らぎかねないため毎日のチェックが必要です。
髪に寝ぐせを残さない
髪に寝ぐせが残っていると、社会人としての身だしなみを心得ていないと判断され、お客様に不快感を与えてしまうこともあります。身だしなみは、お客様に対するエチケットとしてネイリストが重視したい点のひとつです。
また、寝ぐせの原因が不衛生な環境に起因する場合もあります。たとえば、夜、髪が濡れた状態で寝ているケースが考えられます。髪が半乾きのため、雑菌が繁殖することで頭皮にいやな臭いが発生しやすいです。そのうえ、濡れた髪が摩擦によってダメージを受けるリスクもあります。お客様に悪い印象を与えないよう、寝ぐせ直しは最低限のマナーと心得ましょう。
髪はボサボサのままにしないで束ねる
まとめずにボサボサの状態の髪も、お客様に不快な印象を与えてしまう可能性があります。長い髪が何度も顔にかかって手で押さえなければならない、長い前髪で顔が隠れてしまうなど、髪がまとまっていないことで清潔感が損なわれます。
施術中に顔に落ちてきたときなど、手で押さえたり直したりと髪の毛を何度も触る姿には不衛生な印象をお客様に与えかねません。また、そのたびに手指を消毒していては、消毒薬で肌が荒れることも考えられます。
長い髪は束ねるなど、まとめておくのがおすすめです。おくれ毛なども、整髪料を使うときれいにまとまります。
フケ・汚れが付着していない
髪にフケや汚れがついている場合、きれいにシャンプーをしていない、もしくはヘアケアを怠っているといった不衛生な印象をお客様に与えます。シャンプーをしたあとにすすぎ残しがある、季節の変わり目やドライヤーのあて過ぎで頭皮が乾燥している、生活習慣が乱れているなどの原因から、フケは出やすくなります。フケが気になる場合には、シャンプーの仕方や頭皮の乾燥、生活状況などに注意するのがおすすめです。
髪をきれいな状態に保つためには、毎日シャンプーをして定期的なヘアケアを行うなどの手入れが重要です。また、お客様と接する前には、頭部のみならず、肩の周辺にもフケがないかをチェックして清潔感のある状態を維持します。
ネイリストにおすすめの髪型・ヘアスタイルのアレンジ方法
ネイリストには、清潔感があり作業がしやすい髪型・ヘアアレンジが適しています。髪の長さごとにできるヘアスタイルは異なるため、適したスタイルを活用するのがおすすめです。
ロング
ポニーテール
ポニーテールは、定番人気のまとめ髪です。髪をひとつにまとめるスタイルのため、顔がすっきり見えて清潔感をアピールできます。しっかりまとめて施術中に髪が顔にかからないことから、作業がしやすい点もメリットのひとつです。
ポニーテールは、あごから耳につながるラインの延長線上で髪を束ねてまとめます。さらにおくれ毛をワックスなどで整えると、髪がきれいにまとまります。
ただし結ぶ位置や髪の長さによっては、毛先が作業面についてしまう場合がありますので、注意が必要です。
▼作り方
- 後頭部で髪を上下にわける
- 上の毛束を、髪をまとめたい位置でゴムを使用して束ねる
- 下の毛束を、上の髪の結び目に重ねてゴムで一緒に束ねる
- サイドの髪をくしでとかして、上下の毛束の分け目をなじませる
くるりんぱ
くるりんぱは長い髪を簡単な方法でまとめるヘアアレンジです。いつもと違う髪型をしたい場合に、結んだ髪を内側に入れ込むだけの簡単な手順で雰囲気が変えられます。工夫次第でさまざまなアレンジが可能なくるりんぱは、清潔感もアピールでき、ネイリストの毎日の髪型・ヘアアレンジにおすすめです。
▼作り方
- 頭の後ろでゴムを使って髪をひとつに結ぶ
- 結び目の上を左右にわける
- 束ねた髪の先端を、左右にわけた髪の間に上から通す
- 上から通した毛束を下に引っ張る
- 毛束を引っ張りながら、結び目をタイトにしてヘアスタイルを整える
ミディアム
シニヨン(アップスタイル)
毛先までねじってくるんとまとめるヘアスタイルのシニヨンは、おしゃれにアレンジできるまとめ髪です。お客様の前で作業をしていても髪がくずれにくく、作業のしやすさと清潔感をキープできるため、ネイリストに最適です。毛束を軽く引き出してふんわり感を出すと優しい雰囲気になります。
▼作り方
- 髪を頭の後ろ(襟足)でゴムを使って束ねてお団子をつくる
- 毛束をランダムに引き出してゆるめる
- 毛先をねじりながらお団子に巻き付ける
- 巻き付けた毛先をゴムの中に入れて固定する
ボブ
髪の毛が短いヘアスタイルには、軽さと清潔感があります。ボブカットは、髪が肩にかかる程度の長さのヘアスタイルです。ゆるやかで優しい雰囲気のパーマボブやストレートの前下がりボブ、切りっぱなしボブなどさまざまなスタイルがあり、自分らしいヘアスタイルを選べます。
施術中にサイドの髪が顔にかかるのが気になる場合には、ヘアピンやバレッタで留めるだけでもおしゃれに髪がまとまります。気分によってハーフアップやくるりんぱなどのヘアアレンジもでき、アレンジ次第でカジュアル、フォーマルのどちらにも対応可能です。
ショート
さらに短いショートヘアの場合、スタイリッシュな印象になり、普段の髪の手入れも楽です。ショートカットにも、クールなベリーショートやふんわり感のあるフェミニンショート、程よい抜け感がある外国人風ショートなど、さまざまな髪型があります。
自分に似合い、動きやすくおしゃれなヘアスタイルは、お客様からの好感度アップにもつながります。顔にかかる髪の毛が気になる場合には、カチューシャなどを使うと清潔感のあるヘアスタイルへのアレンジが可能です。
ネイリストの面接を受けるときの髪型は?
ネイリストの採用試験を受ける際にも、基本的には冒頭の注意点を押さえたヘアスタイルがおすすめです。接客業のネイリストの場合、身だしなみに気を配っているかどうかも重視されるため、清潔感があるヘアスタイルが採用担当者によい印象を与えます。
きっちりとまとめる必要はないものの、派手過ぎる髪色やヘアアクセサリーは避ける方が無難です。ヘアスタイルのイメージがわかない場合には、サロンで働いているスタッフの髪型を参考にする方法もあります。サロンによっては面接時に実技試験を実施するため、施術中に邪魔にならないことも大切です。
まとめ
ネイリストは比較的自由なヘアスタイルにできるものの、髪が顔にかかるヘアスタイルや奇抜なヘアスタイルなどは避けるのがおすすめです。おしゃれな雰囲気を大切にしながらも、お客様に不快感を与えない清潔感や、施術中に髪が邪魔にならないヘアスタイルも求められます。
髪の寝ぐせやフケなどにも注意しながら身だしなみを整えましょう。採用面接を受ける際にも、注意点に気をつけた上で、自分らしさを取り入れながら、施術がしやすいヘアスタイルにすることが大切です。
監修者:唐沢 真弓
ネイリスト
学校法人 国際共立学園 国際理容美容専門学校 ビューティアーティスト科教務
国際共立学園は創立69年の伝統ある学園で、職人の技術偏重主義に決して偏ることなく、あらゆる職業を通して、豊かな人間性を併せ持った職業人育成を目指している。『夢をかなえる 人づくり』を教育のテーマに、これまでの教育実績をさらに進化させ、社会に貢献できる人材を育成している。