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ネイリストの仕事内容とは?1日の流れや主な就職先、やりがいを徹底解説
ネイリストは、その技術でお客様の爪をきれいに彩り、喜ばせることのできる、やりがいある職業です。
定期的にネイルサロンに通っている人や、ネイルが好きで自宅でもネイル道具を一式そろえている人の中には、自分も誰かの爪をきれいにしてあげたいと思っている人もいるのではないでしょうか?
しかし、ネイリストの仕事はネイルの施術だけにとどまりません。
そこで今回は、ネイリストの仕事内容と1日の仕事の流れ、主な勤務先などについて詳しく解説します。
ネイリストの仕事に興味のある人や、ネイルで誰かを喜ばせたいと考えている人はぜひ参考にしてください。
ネイリストの仕事内容とは?
ネイルサロンのような店舗に勤務するネイリストは、ネイルの施術以外にもさまざまな仕事を分担して行っています。
お客様に気持ちよく過ごしていただくためにも、ミスなく仕事を進めるためにも重要な仕事ばかりです。
どのような仕事を行っているのか、1つずつ確認しましょう。
主な施術内容
ネイリストとは、お客様にネイルをするだけでなく、ケアや保護など、トータルで爪のお手入れをすることが仕事です。
お客様の爪に関する悩みを解決し、指先を美しくするために「ネイルケア」「カラーリング」「ネイルアート」「リペア」など、さまざまな施術を行います。
お客様の要望に応えるためには、これらの高い技術が求められます。
ネイリストは特別な資格は必要ありませんが、資格があることでお客様からの信頼を得やすくなったり、自身の知識や技術により磨きをかけたりもできるでしょう。
資格取得に関して、詳しくはこちらでご紹介しています。
▷【ネイリスト監修】ネイリストになるには?必要な資格の取得方法や仕事内容を徹底解説
1.ネイルケア
「ネイルケア」とは、甘皮の処理や爪の形を整えるなど「自爪」をケアする施術のことです。
カラーリングやネイルアートのように、爪を彩るわけではないため、一見地味な作業のように見えます。
1回ですぐに見違えるほどきれいになるわけでもなく、コツコツと地道に時間をかけなければならない作業です。
しかし、ネイルケアには次のように多くのメリットがあります。
- 自爪が美しくなる
- 爪を健康的に保てる
- ネイルが長持ちするようになる
自宅でもできないことはありませんが、プロの手で行うことで自分ではできない細部までケアできます。
ネイルケア専門のサロンもあるほど、注目されている施術方法です。
2.カラーリング
カラーリングは、爪に直接カラーポリッシュ(マニキュア)を塗る施術が「カラーリング」です。
比較的低コストででき、爪に対する負担も少ない特徴があります。
近年はジェルネイルが人気となっているものの、ネイリストとしては、基本の施術方法といえるでしょう。
手軽にできるため自宅で行う人も多いものの、ポリッシュは爪に塗るとすぐ乾き始めるため、複雑なデザインを施すには、高い技術が必要では難しい、プロの仕上げを求めて来店されるお客様も少なくありません。
3.ネイルアート
「ネイルアート」とは、爪に装飾を施すことをいいます。
とくに近年ネイルサロンで主流となっているのがジェルネイルです。
ポリッシュと比べ耐久性があり、ライトを当てるまでは硬化しないため、複雑なデザインやカラーを楽しめる点も魅力です。
ただし、ジェルネイルのジェルが皮膚に付着するとアレルギー反応を起こすことがあり、お客様に安心してネイルを楽しんでいただくためにも、丁寧な施術が求められます。
ほかにも、お客様の爪のサイズに合わせてネイルチップを作成したり、スカルプチュアやジェルネイルで爪を長くしたうえでネイルアートを行ったりするケースもあります。
爪の面積が広くなることで、ネイルアートのバリエーションも増え、自爪が短い方でもデザインの幅を広げることが可能です。
4.リペア
「リペア」とは、ネイルの傷みを修復し補強する方法です。
ネイルが割れたり折れたりした際に、自爪も傷めてしまうことがあります。
放置することで、さらにひどくなったり、ケガをしたりする恐れもあることから、早めにリペアする必要があります。
ほかにも、ジェルネイルの軽微なリフト(剥がれや隙間)を修復することもあります。
ネイリストが施術するネイルの種類
ネイリストのメインの仕事となる、爪の装飾には、いくつかの種類があります。
大きく分けて、次の3つです。
- ジェルネイル
- ポリッシュ(マニキュア)
- スカルプチュア
今は一般の人でも材料が手に入りやすく、どのタイプも個人でも施術可能です。
ネイリストに施術してもらおうと考える方は、優れた技術と美しい仕上がりを期待しており、お客様の満足度を上げるためにも、ネイリストは高いスキルが求められます。
それぞれのネイルの特徴と、必要なスキルを確認しましょう。
1.ジェルネイル
ネイルサロンでも主流になっているのが「ジェルネイル」です。
爪にジェル状の樹脂を塗り、LEDライトやUVライトで固めます。
ライトに入れて30秒ほどで固まることや、長ければ1カ月ほど持つこと、デザイン性に優れていることなどメリットも多く、現在のネイルサロンの主流となっています。
複雑なデザインもできることから、ネイリストのセンスが発揮できる施術方法ともいえるでしょう。
オフする際にはアセトンを使用するため、爪や爪周辺の皮膚にダメージを与えやすいため、細心の注意が必要です。
また、ジェルネイルは時間が経つとともにリフトする(剥がれる、隙間ができる)ことがあります。
本来は、オフして新たにジェルネイルを付けることが理想ですが、自爪に負担が掛かってしまうことも考えられます。
そのような際は、フィルイン(ベースジェルを残したまま新しいジェルを重ねる)してさらに長く楽しんでいただけるようにすることも、大切な仕事です。
2.ポリッシュ(マニキュア)
「ポリッシュ」とは、一般的にマニキュアといわれるネイルの種類で、直接爪にハケで色を付けていくものです。
ジェルネイルに比べリーズナブルにでき、塗ってすぐ乾燥が始まることから、施術時間も短く済みます。
オフする際も、除光液で手軽にできることもポリッシュの魅力でしょう。
自爪に負担が少ないメリットもあります。
「特別なイベントのためだけに費用を抑えてネイルしたい」といったお客様にぴったりです。
ただし、塗ってから完全に乾くまでに時間が掛かり、乾燥前にうっかり触ってしまうとせっかくのネイルがよれてしまうこともあります。日持ちしないこともデメリットです。
3.スカルプチュア
「スカルプチュア」とは、アクリルパウダーとアクリルリキッドを混ぜて人工的に爪を長くする技術のことです。
爪を長くすると聞くと「ネイルチップ(付け爪)」を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、ネイルチップは自爪に接着剤などでチップを貼り付けるもので、爪を長くするスカルプチュアとは異なります。
スカルプチュアは、爪を長くすることでネイルアレンジの幅が広がることや、強度があることなどが魅力です。
また、見た目が美しく、長さの制限もありません。
そのため、ジェルネイル全盛ですが、スカルプチュアにも根強いファンがついています。
ただし、ジェルネイルやポリッシュよりも施術に時間が掛かること、自爪に負担が掛かりやすいことなど注意しなければならないこともあります。
庶務
お客様への施術だけでなく、サロンワークとして、次のような業務もこなす必要があります。
- サロンの清掃
- 備品の補充や発注
- 受付
- 会計やレジの開閉
- 予約管理
また、施術のない空き時間には、デザインチップを作成したり、ネイルの練習をしたりすることもあるでしょう。SNSの運用に力を入れているサロンも多く、作成したデザインチップのアップや、キャンペーンの情報を発信する作業も並行して行います。
ネイリストの1日の流れ
ネイリストとして働く場合、多くの方はネイルサロンでの勤務をイメージするのではないでしょうか?
普段、どのように働いているのか、チェックしておきましょう。
9:30 | 開店前に備品の補充や予約の確認、サロン内の掃除を行います |
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10:00 | ご予約のお客様を中心に、施術を行います。 |
12:00 | その日勤務するスタッフの手が空いた人から順番に昼休憩を取ります。 |
13:00 | 午前中同様に、お客様の施術を行います。 |
19:30 | 閉店後は、店内の片づけやレジ閉めの業務、売上のチェックなどを行って業務終了です。 |
営業時間の長い店舗の場合は、フレックスタイム制で早番・遅番で出勤することもあります。
基本的な業務の流れは変わりませんが、業務内容の引き継ぎなどを行う店舗もあるでしょう。
ネイリストのやりがい
ネイリストは、座りっぱなしで同じ姿勢を長時間取り続けなければならない、手元を見ることが多く目を酷使するなど、ハードな部分もあります。
しかし、何物にも代えがたい、ネイリストならではのやりがいがあることも事実です。
ここではとくに、仕事に対するモチベーションが上がる3つのやりがいをご紹介します。
ネイルは好きだけれど、自分自身がネイリストに向いているのか不安に感じている人は、こちらの記事もご覧ください。
▷ネイリストに向いている人の特徴とは?向いていない人の特徴と合わせて解説【ネイリスト監修】
1.お客様の美容に携わり喜んでもらえる
ネイリストはお客様の美容のサポートができる貴重な職業です。
爪がきれいに整えられているだけで自分自身の気分も上がりますし、ほかの人にも好印象を与えます。
特別な日のために来店されるお客様であれば、思い出作りのお手伝いにもなるでしょう。
そのような仕事に携われるのは、大きなやりがいです。
施術後、お客様の満足した顔を見られれば、自信にもつながります。
2.理想のデザインで仕上がったとき
ネイルは日々、トレンドが変わり新しいデザインや手法が登場します。
ネイリストは、常に知識をアップデートし、技術も磨き続けなければなりません。
その努力が報われ、お客様の希望するデザインを高品質で形にできたときは、喜んでいただけると同時に、自分自身の成長を感じられます。
また、トレンドを意識してつくったオリジナルデザインが満足の行く仕上がりになった場合も、仕事に対するモチベーションが上がるでしょう。
3.実力次第で給与アップを目指せる
ネイリストは、実力や努力次第で給与アップを目指せる職業です。
好きな仕事とはいえ、できれば高いお給料をもらいたいもの。
ネイリストは、歩合制を導入しているサロンも多く、多くのお客様にリピーターになっていただくことで、収入が増えることが期待できます。
実績が認められれば、店長など管理職の地位を任せられる可能性もあるでしょう。
管理職になると責任が重くなる分、役職手当や管理手当などが上乗せされることもあります。
ネイリストの主な勤務場所・働き方
ネイリストには、さまざまな働き方があります。
自分自身のライフプランに合わせて、勤務先や勤務時間を選ぶことも可能です。
ここでは、次の4つの働き方について、それぞれの特徴と向いている人をご紹介します。
ネイルサロン
ネイリストとして、もっとも需要があるのはやはり「ネイルサロン」です。
ネイルサロンといってもさまざまな特徴があり、店の雰囲気や得意としているネイルの種類やデザインなども異なります。
また、立地によって客層も変わってくるため、自身の得意とするジャンルのネイルを扱っているサロンの方が働きやすいでしょう。
ネイルサロンの中でも教育体制が整っているサロンは、これまでネイルの仕事をしたことのない人や、ネイルの学校を出たばかりの人など、ネイリストとしてはじめの一歩を踏み出そうと考えている人におすすめです。
店舗運営のノウハウも身に付きます。
独立開業
技術が身に付いて、ひととおりのことが自分でできるようになったら「独立開業」の選択肢もあります。
独立することで、自身のライフイベントに合わせて働くことも可能です。
また、努力次第でネイルサロンで働く以上の収入を得ることもできます。
自分の裁量で働きたい人には、ぴったりの働き方といえるでしょう。
また、独立開業といってもさまざまで、テナントを借りてお店を開く方法もあれば、自宅の一室をネイルサロンにして開業する方法もあります。
自宅で開業することで、家賃が必要ない分、低予算で開業できます。
ただし、独立すると収支の管理などの経営面や集客のためのチラシ・広告配布といったマーケティング活動などをすべて自分で行わなければなりません。
状況によっては、ネイリストとしてお客様と接するよりも、経営者としての仕事に時間と労力を費やさなくてはならないこともあるでしょう。
独立することによって自由度が増す可能性がある反面、経営者ならではの負担などが生じることを理解したうえで、検討しましょう。
出張ネイリストなどのフリーランス
独立して働くもう1つの方法が「出張ネイリスト」など、フリーランスで働く方法です。
独立開業と同様に、自分のペースで働けることや、初期費用が少なく済むなどのメリットがあります。
出張ネイリストには「個人宅訪問型」「店舗提携型」「イベント出店型」などがあります。
個人宅訪問型は、お客様からご依頼を受けて、直接ご自宅に伺い施術を行うことです。
店舗提携型は、業務委託の形でネイルサロンなどから仕事の依頼を受け、サロン内で施術を行います。
イベント出店型は、地域や会社のイベントなどに参加し、一角を借りてサービスをすることです。
どの方法も自身のお店を持たない分、独立開業に比べ費用を抑えられることが最大のメリットです。
ただし独立開業同様に、集客や宣伝など、すべて自分で行わなければなりません。
ある程度経験を積んだうえで「Wワークの1つとしてネイリストの仕事をしたい人」「フットワークが軽い人」「SNSなどで自分をアピールすることが得意な人」などは、フリーランスで働くことに向いているといえます。
ネイルスクールの講師
ネイルに関する知識や技術を生徒に教える「ネイルスクールの講師」になる方法もあります。
自身が指導した生徒が世に出て活躍することを考えると、やりがいある仕事といえるでしょう。
講師には、多くの知識や経験があることはもちろんのこと、誰かに教えることが好きな人や上手な人が向いています。
場合によっては、出張ネイリストなどフリーランスの仕事と掛け持ちで働く人もいます。
中でも、JNA(NPO法人日本ネイリスト協会)認定講師の資格を取得すると、ネイルスクールやセミナーの講師や検定試験の試験官、コンテストの審査員などの活動を行えるようになります。
ただし、JNA認定講師になるためには、認定校を卒業することやネイリストとしての経験や「ネイリスト技能検定1級」といった、事前に取得しなければならない資格などもあり、短期間ですぐに取得できるわけではありません。
ネイルの世界で長く働き続けたいという強い意志を持った人は、目指してみるとよいでしょう。
まとめ
「美意識は爪に現れる」といわれることがあります。
それだけ、爪は人から見られ、人となりを判断される材料となる大切なパーツです。
ネイリストは、カラーリングやネイルアートといった装飾だけでなく、自爪のケアなどお客様の爪を美しく保つエキスパートです。
それだけに大きなやりがいを感じることもできる、素晴らしい職業です。
働き方も、ネイルサロンだけでなく、独立して店を持つ、出張ネイリストになるなど、さまざまな方法があります。
ネイリストの仕事に興味のある人は、自分に合った働き方を目指して、技術や知識を身に付けましょう。
監修者:白渡 楓菜
美容師
学校法人 国際共立学園 国際理容美容専門学校
国際共立学園は創立69年の伝統ある学園で、職人の技術偏重主義に決して偏ることなく、あらゆる職業を通して、豊かな人間性を併せ持った職業人育成を目指している。『夢をかなえる 人づくり』を教育のテーマに、これまでの教育実績をさらに進化させ、社会に貢献できる人材を育成している。